気仙沼での暮らし方 コラム#望郷編9 「いつか、海と暮らすなら」

転職の機会にUターンを考えていた頃

「地元が好きだから、気仙沼のために何かできたら!と思う気持ちは素敵だけど、何もしなくたって帰ってきていいんだよ」

と言われ、知らないうちに肩に力が入っていたなぁと気づいた。地方創生とか復興のその先とか、そういうことを掲げるよりもっと素直でシンプルな

「好きだなぁ」とか「居心地いいなぁ」と思う気持ち。

その逆で、”今は住んでいない”、その距離感だからこそ気付けたり大切にできたりすることもあるということ。

どこにいても、ここが私の帰る場所で、想う場所であることはこれからもきっと変わらないんだ。

生活する、たまに訪れる、遊びに行く、見守る、或いは、思いを馳せる…そういう、ほどけたりむすばったりの”柔らかく繋がる”という選択肢。

その地にいても、いなくても、心のよりどころとして思いをはせる町があることの豊かさを、その時とても嬉しく思った。

いつでも「おかえり」と迎え入れてくれる場所がある。わたしも誰かを「おかえり」と迎える日が、訪れるような気がしてる。

いつか、きっと、海と暮らす。
いまも、海と、つながっている。

text by michiru (@65niti)
photo by 気仙沼百景 (@kesennuma100)
direction by sasawoka (@sasawoka_works)

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