気仙沼での暮らし方 コラム#4-3 気仙沼から伝えられることって、何だろう。

気仙沼から伝えられることって、何だろう。

「僕が力になりたいと思えば思うほど、気仙沼の人たちが考えていること、感覚に近づきたいって思って一生懸命頑張るわけですけど…

2016年の、3月11日のちょっと前だったと思うんですが、気仙沼のある方にお会いした時に、いつも明るくて元気な方なのに、すごくテンションが低かったんです。『3月11日に近づいてくると、気持ちが沈んでくるの』って。

ちょうど5年の節目。みんな頭の中で「5年後はこうありたい」ってビジョンを描いて、復興を目指してやってきた。そのビジョンと現実との、初めての答え合わせの日だったんですよね。

その時に、全く自分たちのビジョンに追いついていない現実を目の当たりにする。そこから次の5年後を描かなきゃいけない。そうなった時の虚無感というか、無力感みたいなものって、僕の心じゃちょっと追いつかないくらいのものだろうなって。本当に、力になれるのかなあ、と無力感を感じました」

それでも気仙沼に関わり続けてきたのは、なぜだったのか。

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photo by asami iizuka

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