気仙沼での暮らし方 コラム#2-5 海のまちで暮らすということ

海のまちで暮らすということ

 

知人の紹介で、牡蠣養殖の漁師さんに会いに行った。
みんなから「やっくん」と呼ばれていて、代々この土地で続く牡蠣漁師。

私が「今日は〇〇さんに紹介してもらって来ました」と話すと
「おー、〇〇の頼みなら仕方ねぇなぁ」と嬉しそうに笑った。

なんと特別に船まで出してくれて、養殖場を案内してくれることに。

「穏やかな湾内で育ててから少し波のある場所に移動する。そうすると身が引き締まった立派な牡蠣が育つ。もまれ牡蠣っていうんだけど。全部場所変えてやるのは手間だし大変だよ。でも、やるんだ」

ゆらゆらと海面に揺れる、丸太に吊るされた牡蠣たち。

やっくんが自然の力を信じて少しだけ手をかけることで牡蠣はすくすくと育っていく。

見せてくれた牡蠣は輝いていて、とても美味しそうだった。
この海が、ここまで育てるのだ。自然の力は想像を超える。

 

 

photo by asami iizuka

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